FAQ

温熱について

2021.12.06
弊社は一般社団法人 新木造住宅技術研究協議会(新住協)の会員なので、同会の基本的な理念である、「年間の冷暖房エネルギー消費(冷暖房費)を、次世代省エネ基準程度の住宅と比べて半分以下にする」に則して温熱環境の設計をしています。
また、新住協ではこのような住宅を「Q1.0(キューワン)住宅」と呼んでいて、その削減率(次世代省エネ基準との比)に応じて次のようにレベル分けがされています。
  • 50%以下:準Q1.0
  • 40%以下:Q1.0レベル1
  • 30%以下:Q1.0レベル2
  • 20%以下:Q1.0レベル3
  • 10%以下:Q1.0レベル4
当社はレベル1以上の断熱性能を持つ住宅の設計を心がけています。
2021.12.06
熱交換換気を前提として
Q=1.50以下
C=1.0以下
UA=0.4以下
を目安としています。
あくまでも冷暖房エネルギー消費量を基準とするので、この程度であればおおむねQ1.0レベル1に相当するものとなります。
2021.12.06
熱交換換気をおすすめしています。
メンテナンス性や扱いやすさを考えてパナソニックの熱交換ユニットを使用することが多いです。
初期費用を抑えるならローヤル電機など他社製品を検討してみてもいいかもしれません。
基本的にはダクト式となりますが、最近はダクトの費用を抑えたりメンテナンス性を考慮して天井内の空間をダクトとして利用する方法も考えています。
ご参考までに自宅で試した、1階天井内の空間を利用した空調システムの例です。
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2021.12.06
Q1.0レベル1以上の断熱性とした、100m2程度で4人家族の住宅の場合、家電量販店で買えるような壁掛けエアコンで6畳用~12畳用が1台あれば能力的にはまかなえます。
吹抜けがないとか間仕切りを多く作らなければならないなどの場合は、空気の流れを考えて2~3台程度必要になるかもしれません。
2021.12.06
除湿や加湿については今のところ市販の除湿器や加湿器で対応していただいています。
加湿については、洗濯物を部屋干しするとか浴室のドアを開け放しておくことで、ある程度まかなえる部分があります。
調湿機能を持つ換気システムもありますが、なかなか高価でランニングコストもアップになるので、積極的にはお勧めできません。
2021.12.06
特にご希望の商品がなければYKKapのAPW330,331(樹脂、アルゴンガス入りLOW-Eペアガラス)で設計しています。
工務店によって金額的に有利なメーカーがあればそれを採用することもあります。
・㈱栗原 K-WINDOW
樹脂製でガラスの種類が自由に選べるので、性能や価格の調整が細かくできる。 防火認定が取れていないので準防火地域などでは使用できない。(防火シャッターなどで対応)
・アルス㈱ 夢まど
木製で防火認定を取得しているものもある。
高価だがデザイン性は高い。
などがあります。
断熱のレベル設定に合うように、部分的に他メーカーのの製品を使用したりもします。
2021.12.06
断熱・気密をしっかりと施工するので、基本的には結露しません。
窓部分は条件によっては結露することがあります。
冬に室内を温度25℃湿度50%など高温・多湿にした場合、屋外が10℃以下まで下がると窓の四隅の部分に結露することがあります。
温度25℃湿度50%の露点温度が約13.9℃なので、ガラスや窓フレーム付近の温度がそれぐらいになると結露するためです。
多少結露しても朝日が昇って外の気温が上がってくれば結露も乾くのでカビなどの心配はありません。
どうしても結露させたくない時の対策としては、室内の温度・湿度を上げすぎない、熱伝導率の低いガラスやフレームの窓を選ぶ、ガラスのスペーサーを樹脂にするなどがあります。
2021.12.06
家の使い方によって大分かわってきますので一概には言えませんが、
・冷暖房はエアコン(電気)を使用
・エアコンの温度設定
 冷房:27℃
 暖房:20℃
・熱交換換気使用
・電力単価:30円/kWh
とした場合、1年分の冷暖房費は
Q1.0レベル1で3.5~4万円
Q1.0レベル2で3~3.5万円
Q1.0レベル3で2.5~3万円
くらいです。
実際は冷房26℃、暖房22℃くらいの設定で使用するかと思うのでもう少し金額が上がると思います。
これにガス・照明・その他家電などの料金が加わります。
ガス代は断熱レベルが上がれば多少安くなりますが、その他の電気代は変わりません。

構造について

2021.12.10
耐震等級は3を取るようにしています。条件的にどうしても不利な場合は最低でも等級2を満たすようにします。
耐震壁は、外壁部分は断熱材の施工精度を考慮して筋交いは入れずに構造用面材のモイスを使用して、室内の間仕切壁には部分的に筋交い(又は構造用合板)を入れるようにしています。
家具等は転倒の恐れが少ない造り付けをおすすめしています。
2021.12.10
土台や柱の下部には人体に影響の少ないエコボロンの塗布を推奨していますが、工務店から他製品の提案があれば内容を確認の上それを採用することもあります。
周辺に草むらや雑木林があるなど、シロアリが多く発生しそうな立地では、土台と基礎の間に鉄板などのシロアリ返しを設置するようにしています。

メンテナンスについて

2021.12.10
外壁・屋根仕上は基本的にガルバリウム鋼板をおすすめしています。
ガルバリウム鋼板自体の耐用年数は20年~30年ですが、色によっては退色することがあるので10年~15年くらいに塗り替えることとなります。
細かな錆は、錆を取り除いて部分的に塗装をする程度で良いですが、錆が広範囲に広がってしまった場合は全体の塗替えが必要になります。
下地が傷んで浮いてきたり、劣化がひどくなると張り替えをすることとなります。 下地の劣化があまりひどくなければ、既存の仕上材の上から鋼板の仕上材を施工するカバー工法が比較的安価で主流となってきています。
金額は施工会社によって異なりますが
塗替え<カバー工法<張り替え となります。
2021.12.10
・樹脂サッシ
樹脂サッシ自体は30年~50年は持つと言われていますが、家が役目を果たすまで交換することはないと思います。
ただし可動する部分や、細かい部品は本体に比べて劣化が早いので部分的に修理をする必要がでてくると思われます。
簡単な部品であれば数百円から、複雑な機構の物や廃番のため作成しなければならない物は数万円するなど考えられます。
・エアコン
買い替えの時期は10年が目安です。使い方によってはもっと長持ちすることもあります。
・熱交換気ユニット
本体は10年~15年ほどです。
製品によってはフィルター交換(1~2年ごと、5,000程度~)、熱交換エレメント(5年程度、15,000程度~)の交換が必要となります。
・ユニットバス、流し台廻り、洗面台、便器など
これらは20年~30年で交換が必要になるでしょう。
それまでの間にも水栓、レンジ、食洗機、換気扇など部分的に修理や交換が必要になると予想されます。
給湯器などは10年を目安に交換が必要となります。
交換の場合は、材料と施工費のほかに撤去費用がかかりますので、新築時より金額が高いものになります。
流し台や洗面台などは、造り付けとして傷んだ部分だけ交換できるようにするなどすると、メンテナンス費を抑えることが期待できます。
・照明器具
LEDは高寿命と言われていますが、製品によっては器具に組み込まれている機械が原因で早期に故障することがあります。